どのような要素でキャラクターを好きになるのか。

 オタクになったきっかけを皆様、覚えていますか。

 僕は覚えています。碧陽学園生徒会議事録の椎名深夏をいいな、と思ってたからオタクとしての道が始まったように感じる。

 それまで、深夜アニメと言われるオタクアニメに触れたことはあっても、キャラを可愛いと思うことはなかった。「~~ちゃん萌え」のような意味を微塵も理解できなかったのである。しばらくしてから、今でも続いているパズドラブームが始まるのだが、そのゲームに登場する女キャラ(モンスター?)を可愛いと言う人間もその時は理解できなかった。

 僕が「椎名深夏」を好きになった理由は見た目ではなかった。

 考えてみて欲しい。アプリゲームで可愛いキャラがいたとして、そのキャラに焦点があてられたストーリーもないのに、好きと言っている人間は大体見た目で判断している。(初めて出したレアキャラとか好きな声優が演じているとかは考慮しません)

 大体(強調)のオタクは、見た目から入る。

 詳しくは省略するが、生徒会役員なのにリボンをしていない(は?)、主人公を名前呼びする、オタク趣味、強い……などの要素が重なり合って、僕は椎名深夏を可愛いと判断した。

 いいや、可愛いではない。「好き」と判断して、僕の中で恋愛感情が生まれた。……生まれてないんですけど。

 最近になって思うのだが、僕はキャラクターにストーリー性を求める。

 ボクっ娘とか、ツンデレとか、青髪ショートとか、負けヒロインとか、ギャップがあるとか……好きになるキャラに共通することがあっても、ただ一人称が「ボク」なだけであったり、「青髪ショート」なだけであるキャラはそこまで好きじゃない。顔がいい、で終わる。

 好き、もっというなら推しに成りえるキャラクターにはそれなりの思い出がないと好きになれない。ただ顔がいい、だけで恋愛関係が進展しますかね。落とし物を拾ってくれた、話しかけてくれた、優しくしてくれたみたいな。可愛い+αがないと、好きにはならないような気もする。

 

 話は変わりますが、アニポケの27話を見ましたか。

 ツイッターでも色々と話題になっていましたね。

 ギバナとジュラルドンの登場、ガラルカモネギとの死闘と捕獲。見どころはいくつもありました。

 

 ソニアが可愛かった。

 

 ソニア:反逆クラッシュ収録。自分の山札からたねポケモンを2枚まで、または基本エネルギーを二枚まで選び相手に見せて、手札に加える。そして山札を切る女。

 ……ではなく。

 この女、可愛いんですよ。

 ポケモンの世界だと博士は偉いです。伝説のポケモンの次くらいに偉いです。なんたって、博士がポケモンと図鑑を主人公に渡さないと、物語は進まないのだから。仮に博士が癇癪持ちとかで、一向にポケモンも図鑑もくれなかったり、ヒステリックになり始めたら主人公は旅に出られません。マサラタウンに閉じ込められたまま、生涯を終えます。

 そんな、博士を目指している女がソニア。祖母は剣盾の世界(ガラル地方)で博士を務めるマグノリア

 要するに、伝説のポケモンくらいに偉い存在の孫でありながら、伝説のポケモンになろうとしている女がソニアです。

 ソニアは元々、ジムチャレンジをしていた人間で実力はそれなりにあったとされています。実力があったのにも関わらず、バトルではなく研究……博士になる道を選んだ。

 ギバナがダンデのライバルポジションに落ち着いてるけど、ソニアは一体どうだったのか。研究も好きだけど、心のどこかでダンデには一生かかっても勝てない、だったら博士になろうかなと妥協の人生だったかもしれないし、ジムチャレンジをしていたのがそもそも博士になるための踏み台だったかもしれない。

 多分、20代後半くらいだと思うけど(そうであってほしい)それだけで、ここまで色々物語を膨らませてくれる女が好きすぎる。

 薄明の翼では「ミロカロスする」という動詞を新たに生み出すところから、彼女の博士としての適性、偏差値の高さ、学力の暴力を感じるし、アニメではピカチュウとラビフットを可愛がる点から女の子としての魅力も感じる。

 ここまでオタク特有の早口を言えるようになると、僕の中では「好き」となり、好きなキャラとなります。

 ポケモンだと、一番好きなのはルチア(ORAS)。次にヒガナ(ORAS)で、色々悩んでやっとソニアが来る感じ。

 闇を抱えてそうな女が好きなんですよね、物語の終盤でかっこいい死に方をしそうな女がただただ好きなんですよ。

 好きになる、好きなキャラをどうして好きになったのか。を考えると好きが溢れてもっとキャラを好きになると思います。

 顔がいい、そのキャラの声優が好きでももちろんいいです。好きになる理由は人それぞれだし。

 だけど、それだけで「好き」と言っているのは少し勿体ない気がします。そのキャラの素晴しいところは他にもあるはずなので、せっかく自分を好きにさせてくれたキャラならちょっとだけ知ってみてはどうでしょうか。